用語辞典

「TQM」の意味

TQMは経営管理手法の一種で、日本語で言うと総合的品質管理になります。戦後復興期には、日本製品の品質を向上させるための様々な取り組みがありました。その後、消費者に喜ばれる高い品質の製品を作るためには、TQCと呼ばれる全社的なコントロールが必要だという考えが企業全体に浸透していきます。そして、品質管理に使われるようになった科学的な手法は、普遍的で有効なものが多かったため、他の分野でも使われるようになります。現在では、活動の幅広さから、マネジメントという表現が使われるようになり、TQMと呼ばれるようになったのです。 TQMは企業の体質の改善に有効ですが、あくまで経営を上手く行うためのツールであり、有効に使って活動していくには、何をするかという目的を明確にしておくことが大事です。 総合的品質管理というのは、様々な手法が集まって作られていますが、共通の考え方があります。ですから、目的を明確にして活用していけば、効果が出てきます。例えば、事業の生産性が上がったり、製品の開発を効率良く行えた結果、収益が向上することもあります。もちろん総合的品質管理だけをやっていれば良いという訳ではなく、企業経営の重要な取り組みと併用して実践していくのが良いでしょう。 企業に総合的品質管理を導入したいという場合は、企業のトップ、各部門の理解は必要不可欠です。理解が得られたら、準備や情報の収集を行う担当者を置き、現場の改善をしていきます。TQMは企業で働く人を育てることが基本で、有能な人材を育て、システムが有効に機能するには一定の時間がかかります。焦らずに、じっくりと取り組むことが大事です。 品質管理で用いられる手法は、営業活動にも役立ちます。営業は感性も大事ですが、科学的な視点も大事だからです。 自分の会社のレベルが、どのくらいなのかを知りたい場合、企業の品質経営度調査を利用するといいでしょう。 企業数百社に対する調査を実施しており、TQMの評価を見ることができます。