「QCサークル」の意味
QCサークルのQCは、Quality Controlという英語の頭文字で、日本語では品質管理に該当します。つまり、QCサークルというのは、生産現場などにおける品質改善や、不具合について自主的に対策を進めていく小グループの活動のことを意味します。こうしたQCサークルは、日本の製品の高品質を支え、低コストを実現するだけでなく、現場で働く作業員に対しても、生産に参加する意識を築き上げることに役立ってきました。 特徴としては、自主的に行われる活動であること、改善の対象となるのが自らが担当する現場であること、問題解決に関して専門家ではないこと、現場に関して精通しているという強みを持っていることなどが挙げられます。 QCサークルの技法では、特性要因図やチェックシート、ヒストグラムや散布図やパレート図、グラフ・管理図と層別という7つの道具があり、これらは総称してQC七つ道具と呼ばれています。 現場において起こる様々な問題を正しく解決していくために、次のような手順に従って行われるのが主流です。最初にテーマ選定の理由付けを行い、次に現状を把握して目標の設定を行っていきます。目標が定まったら、活動計画を作成し、要因の解析を行うとともに検証を行います。的確な検証が済んだら、検討した対策法の実施を行い、実際にその対策法の効果を確認して、誰もが行っていけるように管理の標準化と定着を行っていきます。 その後、必ず反省を行って今後の課題を設定し、現場の問題点を解決しながら状況の改善を進めていくことになります。こうした活動は、第一線の職場において働いている人々が、製品やサービスなどの質を管理したり、改善していくために非常に役立つツールです。 この活動を通して、サークルのメンバー自身の能力を向上させ、自己実現を行っていくことによって、職場がより活力に溢れて明るく生きがいあるものになっていくことに加えて、顧客の満足を向上させ、ひいては社会貢献にも繋がっていくことが期待できます。 職場に抱えている慢性的な問題点が浮かび上がり、日々の努力を重ねることによって、働きやすい職場とサービスや製品の品質の向上に繋がるので、小集団活動を行うリーダーの方々にとっても、職場を改善していく心強いツールとなります。