用語辞典

「ロジカルシンキング研修」の意味

ロジカルシンキング研修では、論理的思考法(ロジカルシンキング)の技術を学ぶ研修です。昨今では、大学などの教育機関でも取り入られているほど、メジャーな考え方になっています。 特徴は、「演繹(えんえき)法」「帰納法」「弁証法」の三つの基本論理を用いて、物事を考えることにありますが、実は、ビジネスの場面でこのような論理を、最大限に利用することは、やや難しいと言えます。 例えば、「演繹法」は数学の証明と同じで、絶対的な理論を複数組み合わせて、さらなる結論を導き出します。三段論法というと、より一般的に使われている言葉になるかもしれません。ただ、ビジネスという不明瞭な要素が多い場では、やや使う場面が限られているという問題があります。例えば「太陽は東から昇る」「特定の方向から太陽が昇った」「あの方向が東だ」となるのが演繹法ですが、ビジネスシーンで絶対的な数値を示すことはハードルが高いのです。 このため、ロジカルシンキング研修といった形で、ビジネスマンに向けた研修は多く開催されています。ここでは実際に用いられた手法や場面についての解説や、ワーキングを通して使い方を体感し、身につけることができるからです。 基礎には、先の三つの理論の他に、MECE(モレがなく、ダブリもなく考えること)や、ピラミッド構造(物事を構造的に分解して考えること)などの考え方も存在します。 これらはマーケティングの場面で非常に役立ちますが、そもそもの基礎を理解できていないと、全く意味をなさないものになってしまいます。反対に、理論だけ理解できていても、それを実践的に活かしていくことも、スキルが求められます。例えば、MECEで、ユーザーを年齢別に分けたとして、どうやってビジネスに活かせばいいのでしょうか。反対に、一担当者は何をすればよいのでしょうか。 つまり、理論だけでなく、実践的な活用法などを教わることができ、より深く身につけることが可能としています。この技術は、多くの人に取り入れられて然るべき方法と言われていますし、特に若手と呼ばれる人こそ、進んで研修を受けるとよりよいでしょう。