「KJ法」の意味
KJ法とは、多数のアイデアなどの情報から必要な情報を取り出し、整理・統合することで創造的に問題解決を図る技法です。川喜田二郎氏が考案したことから、イニシャルを取ってKJ法と呼ばれています。 KJ法の手法は次の通りです。 まず始めに、得られたアイデアなどの多数の情報をカードなどの紙片に書き出します。この時、1枚の紙片に、情報が1つとなるようにします。そして、情報の書かれた紙片を全てが見えるように広げます。 全ての紙片を見ながら、関連性のあるものをまとめてグループ化します。1つのグループは紙片数枚程度となるようにし、1枚だけのグループがあっても問題ありませんので、無理に同じグループにしないことがポイントです。 グループ化が終わったら、それぞれのグループにラベルを付けます。ラベルを付けた後は、そのラベルを見ながら更にグループをまとめて中グループを作成します。 中グループにもラベルを付け、そのラベルを使って、再度グループ化して大グループを作成するというように、グループ作業を10程度のグループができるまで繰り返します。 次の段階では、グループ化された紙片を紙に配置して図解を作成します。意味の近いグループを近くなど、論理的な関連性ができるように配置することがポイントです。 配置ができたら、グループ化された紙片を一番小さな単位までほぐします。隣接する大グループとの関係性に注意しながらグループ内で論理的な関連性ができるように紙片を配置します。 次は、論理的な関係がわかるように記号などを用いながら紙片やグループの関係を含めて紙に書き出します。この時、細かな関連性にとらわれず、重要と思われる関係性だけに絞ることがポイントです。 図解ができたら、この図解を元にして文章化します。上手く文章化できない場合は、配置に問題がある可能性が高いため、再度やり直します。 アンケート調査や、ブレインストーミングなどによって得られたアイデアや意見は、重複していたり、具体的なものと抽象的なものが混在していたりすることが少なくありませんが、これら多数の情報から有益な情報を取り出す際に、KJ法は有効な技法です。