「職務分析」の意味
職務分析とは、事業所内での業務内容を点検し、特定の職務遂行に必要な知識・経験・資格・能力や作業環境を明確にし、従業員の勤務体制と勤務条件を見極める分析調査です。 仕事内容に応じて、正規労働者に担当してもらう職務内容か、又はパート労働者等の非正規労働者に担当してもらう職務内容かの職責基準を明確にし、職務能力を発揮してもらい働きや貢献に見合った待遇にすることを目的にしています。 国の指針では、パートタイム労働法に、パート社員と正員を均衡待遇とするように定め、パート労働者に対して待遇説明に努めるよう求めています。
これを行うことで、パート社員でも働きや貢献に応じた待遇を決められること、パート社員の待遇を、正社員との働き方の違いに応じた均衡待遇とすること、その時は、職務内容と職責の程度と人材活用の仕組みや運用方法、いわゆる転勤や配置変更の有無のことと、契約期間の3要件で比較することができます。また、職務分析に基づく職務説明書を作成しておけば、事業主がパート社員に待遇を決定するに当たって考慮した根拠を明確に示すことができます。職務説明書とは、職務内容を明確にした職務分析の結果をまとめ、職務の内容と責任の程度を明らかにしたものです。 このメリットは、パート社員の仕事への納得性が高くなり、能力を十分に発揮する環境が整い会社の利益に繋がります。また、新規パート社員採用に当たり、どのようなスキルや経験をもった人材が必要か具体的な基準が分かり、選考と採用のために活用することができます。 職務分析の調査を行う方法と留意点は、対象社員に対して対面式インタビューで実施すること、その聞き出す項目は、典型的な一日の勤務内容をもとに、何をどのくらいの時間でやっているのかを時間系列で聞き出します。週単位のサイクルや月単位のサイクルがある仕事では、そのサイクル単位で聞き取ります。そして、その業務の目的が何んであるかを聞き出します。次に、その業務を処理するに必要な知識・技能をどのようにして取得したか聞き出します。最後に、部下の有無と人数や、ノルマの有無と責任の程度を聞き出します。この方法で聞き出した内容をまとめます。