用語辞典

「ヒューマン・アセスメント」の意味

ヒューマン・アセスメントとは、組織がもとめる経営方針に沿って、経営者や管理者としての能力や資質、適正などを心理学理論に基づいて、客観的に診断する方法です。近年では、ヒューマン・アセスメントを導入して、従業員の能力開発に積極的な企業が増えています。その診断の方法は、ペーパーテストや面接、グループ討議などで、実際の業務の場面を想定して行われます。_x000D_ この診断の目的は、適材適所の人材配置や昇進、昇格、さらには能力開発やキャリアの開発などを目指すものです。複数の訓練された評価者が、定められた目標の職務や要件に対する能力を評価していきます。_x000D_ 実施するメリットは、選抜された人材が企業が期待する水準に達しているかどうかを、第三者が公正・公平な視点で評価をすることができ、客観的な人事評価ができるということがあげられます。また、被験者にとっても今現在の自分の姿と職場でのあるべき姿のズレを明確にすることができるので、自己開発や自己啓発の動機付けになります。_x000D_ この診断を実施するデメリットとしては、純粋に管理職としての考え方や行動のとり方のみの評価が行われるために、その人の価値観や感情、道徳心など人間性という大切な要素を正確にとらえることができないというところがあげられます。_x000D_ 数学や英語などの問題を解くのとは全く違います。診断の内容となる経営判断やマネジメントの判断は、個人個人で環境や状況をどうとらえるかで違ってきます。ですから答えはイエスでもノーでも良いのです。ただヒューマン・アセスメントの評価を上げるには、その回答にたどりついた過程で、説得力や客観性、論理性などが備わっていなければ、評価は高くなりません。_x000D_ もし高評価を得たいならば、自信が評価をする第三者と同じ目線に立って、選抜の目的は何なのか、昇格をするためにはいったい何を求められているのかを理解することが重要になってきます。