「エンパワーメントによる効果」の意味
エンパワーメントとは、個人や集団が生活に対する自らの統御感を獲得し、生活や社会に対して自らが影響を与えるようになり、同時に夢や希望を与えて人が元来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させることです。 庇護や救済と言った手段ではなく本来の権利や人格を保つために行動を保つために力を補助するといった考え方で行われ、フェミニズムや反差別運動から始まった考え方です。 この考え方においての実践例として医療や福祉では一人ひとりの能力を認識、顕在化させ、活動を通して個人の意識の変化をもたらすと同時に社会や生活への発展に活かすことができます。また企業などの集団においては社員のそれぞれに潜在的な活力や能力を引き出し対応させることでそれぞれが役割を発揮し社員の成長を通して企業の発展に貢献するための原動力になります。
エンパワーメントを実現するためには指標が定められており、メンバー間での共感性の具合や一人ひとりの自己実現性や当事者としての認識、平等かどうかや戦略に対する多様さ、またそれに対する変化への対応と継続性によって判断され、これらを満たすことが重要です。 またエンパワーメントを支援する際には支援設計を立てることが重要です。目標と戦略に対して筋道と根拠を求めることが必要でその目的に対する可否や方法、根拠を論理だてて計画すると同時に問題点の把握や現状に対する認識を明確にすることが求められます。 実行する、あるいは支援する際のどちらの場合においても重要となるのは目的を明確にしてその価値に対してしっかりと焦点を当てて長期的な視点で考えつつも変化に柔軟に対応する事から始まり、そのプロセスに対して充足感や楽しみを得ること、共感する際につながりを感じ親近感を獲得し、プロセスを継続的に行いつつも参加者に無理をさせず柔軟なテンポをもたせること、そして活動の結果や過程に対して確実に評価を行うことが重要となります。