「CDP」の意味
CDPはCareer Development Programの略で、キャリアディベロップメントプログラムと言われ、多くの職務経験を通して個々の従業員のキャリア形成を支援していくための能力開発を意味します。 具体的には、自己申告制度や社内公募制度という名称でよばれて、多くの職場に定着してきています。中長期的な視点で、数年先から10年先のキャリア目標を定め、従業員自らが必要な能力や経験を明らかにしたうえで、それらを身に付けるための教育や配属を計画するプログラムです。 従業員が一つの職務に長期間にわたって従事すると、仕事の熟練やスピードアップにつながっていきます。しかし、考え方や視野の広がりは限定されてしまうというデメリットがあると言われていました。
この制度は、組織のメンバーが一つの職務に従事するよりも多様な経験をさせることができるという点と、従来の、ともすれば組織のニーズに偏りがちであったキャリア開発において、メンバー自らの主体性に応じたキャリアパスを構築できるという点で優れているといえます。 導入することで、多様な職歴を経験させることができ、個人の能力の幅を広げることができます。考え方や視野が広がることで、より大きな視点から判断を行うことができるようになります。また、組織にとっても必要な人材の量や質を安定的に確保することができるという利点があります。 CDPはそれ単独で機能する独立した制度と言うよりも、情報管理や評価、研修や異動といった複数の制度を組み合わせて、人材育成を軸にした連携の中で、個々の制度を活用することで効果的に機能していきます。 個人の希望や適性を考慮しながら、OJTや社外での研修、自己啓発を含む実践と組み合わせることができ、総合的に能力や職務開発を進めることができるという点でメリットがあり、社内外に多様なキャリアパスを構築することができる優れた仕組みといえます。