用語辞典

「企業で実施するアセスメント研修の目的」の意味

アセスメント研修とは、受講者の職務遂行における潜在能力や資質の評価のために行われる研修です。受講者の能力伸張を目的として人事研修とは異なり、受講者の評価を目的としている点において一般の人事研修プログラムとは大きく異なります。 アセスメント研修は、従業員を多く抱える大企業において、従業員のその時点における優劣を決めるために行われるケースが多いです。通常、人事評価は職場における成果や職場の上司による定性評価によって決められますが、担当している職務や上司の評価判断基準が異なるケースが多いため、こうした従業員を横並びで評価する事は難しいのが実情です。 この点、アセスメント研修では評価対象となる従業員を同一の条件下でテストし、能力や資質を見極める事ができるため、ある意味公平な人事評価手段として多くの企業によって採用されています。 具体的には、個人課題や適正テスト、グループディスカッションなどのグループワークや人事部との面談等が行われるケースが多いです。個別プログラム毎に評価される能力は異なり、例えば個人課題においては企画提案力やタイムマネジメント等の能力が評価対象となるケースが多く、グループワークでは協調性やプレゼンテーションスキルなどの能力が評価対象となるケースが多いです。 また、研修毎に個別テーマが設定されているケースも多く、例えば会社に入社したばかりの新人を対象にした研修ではコミュニケーションスキル等の個人能力の評価を重視したり、これから管理職へと上がっていくような中堅社員の研修においては部下のマネジメントスキルやリーダーシップ能力の評価に重点を置くようなケースもあります。 勿論、アセスメント研修における評価と、実際のビジネスの現場における能力は必ずしもイコールとは限らないため、多くの企業は普段の業務に対する評価と研修における評価を総合的に判断して、人事評価を行うという企業が多いです。